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プロフを作ろう!

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そうだ、プロフを作ろう! 私事ですが、2年間のウズベキスタン留学から帰国して、早いものでもう3年(もう3年!?)が経ちました。 留学生活に疲弊しきったまま帰国した当初は、 「向こう数年はウズベク料理もたべなくていいや」 くらいの気持ちでいましたが、covid-19の流行により海外旅行が難しくなるとともに、自身の就職により自由時間がなくなってしまい、再度のウズベキスタン渡航はなかなか難しい状況に。 できないと思うとやりたくなるのがヒトの性、いつの間にか当時の暮らしへの懐かしさが込み上げてきており、それ以上に現地の食べ物が無性に食べたくなってきた今日この頃。 というわけで、ウズベキスタンの代表的な料理のプロフを自宅で作ってみました。 参考にしたレシピは末尾に載せておきます。 目次 1.プロフ作りの材料 2.レシピ  材料の下ごしらえ  プロフを炊く 3.感想 4.参考文献・リンク等   1.プロフ作りの材料 プロフ作りの材料は写真のような感じです。(以下詳細) プロフの材料 ・米 500g(3合強) ・にんじん 500g(3-4本) ・玉ねぎ 2個 ・にんにく 一房 ※1 ・羊肉骨付き 500グラム(骨なし350g) ・サラダ油 400g(お玉2-3杯)※2 ・クミンシード 大さじ1 ・ウコン小さじ1(今回は入れ忘れました) ・水550-600ml ・塩 大さじ 1.5-2杯 ※2 ・ビール(出来上がるのが待ちきれない方に) ※1 にんにくは一房なくても大丈夫です。炊き上げる直前に一房まるごと入れる方法を紹介していますが、3-4かけを一緒に炒めても美味しいです。 ※2 油も塩も恐れず大胆に入れる方が美味しいですが、気になる方は分量の3分の2くらいに減らしてもよいでしょう。その場合は代わりに香辛料を気持ち多めに入れると味がしっかりします。 ☆オプション ・レーズン  ・ひよこ豆  ・ゆで卵 Achik-chuchukアチク・チュチュク(付け合わせサラダ) ・トマト 1個 ・きゅうり 1個 ・玉ねぎ 1/4-1/2個 ・塩 小さじ1/2 2.レシピ 準備ができたら早速プロフを作っていきます。本当は大釜で大量に作った方が美味しいらしいんですが、家庭で作るなら口が広い鍋か、大きめのフライパンがおすすめです。 材料の下ごしらえ にんじんを細切りにします。 斜めに薄くスライスしたの

マクニール『疫病と世界史』の雑感

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「死の舞踏」(作者不詳、16世紀ドイツ。) (https://www.metmuseum.org/art/collection/search/334871?ft=dance+of+death&offset=0&rpp=40&pos=5) 少し前に関心を抱いて読んでいたのですが、マクニール2007『疫病と世界史』上下(中公文庫)はかなり刺激的な著作です。 上巻: マクニール2007『疫病と世界史』上(中公文庫) 下巻: マクニール2007『疫病と世界史』下(中公文庫) マクニールは個人的に結構好きな歴史家で、これまでに『世界史』や『戦争の世界史』、『ヴェネツィア』などを読んでおり、読むたびに色々と示唆を受けた気がします。 まだ読んでいないのですが、学生時代に指導教員に勧められた Europe's Steppe Frontier, 1500-1800. も早いところ読みたい、ないし概要だけでも把握したい。 マクニールの得意技(長所)は、世界史レベルで枠組みを問い直すような大きな話をするところで、もっと言うと大風呂敷を広げてそれを(ある種無責任に)世の研究者たちにぶん投げるところではないかと思います。ただ、彼の大風呂敷はそのまま短所にもなりうるというか、あまりにも大雑把かつ大胆に仮説を立てるので、「どうやって論証すんのこれ」と呆れそうになるもしばしば。 しかしながら、細部への理解に大きな差があったり最新の研究へのアクセスが足りなかったりしたとしても、誰かしらが世界中の事例をかき集めては人類史規模の大きな仮説を立てていく必要があるのだろうなと思います。 彼の仕事は、個別具体的な批判や検証はもちろんのこと、そうした作業の先にある大筋の議論の妥当性の検証とセットにすることで、大きな意義を持つものでしょう。 マクニールの「マクロ寄生」/「ミクロ寄生」の議論 「マクロ寄生」と「ミクロ寄生」 さて、マクニールはこの『疫病と世界史』の中で様々な概念を用いて、疫病と人類との関係や、人間同士、共同体間の関係性の中での疫病の立ち位置を説明しています。その最たるものが「マクロ寄生」と「ミクロ寄生」です。かれは、ウイルスや細菌が人間を宿主として生存したり住処を移動したりする現象(=感染)を「ミクロ寄生」と定義し、それと対となる概念として、人